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解決事例

大学生の子の学費が認められた事例

  • 親権

依頼者:女性

年齢:50代

相談前の状況

5年前に夫と離婚し、子どもの親権者となって、女手一つで育ててきたが、今般、子どもが大学に進学することになった。これまでも養育費も支払ってもらっていないので、せめて大学4年間の学費だけでも元夫に負担して欲しい。

相談後の状況

養育費は未成熟子(子供が経済的・社会的に自立して生活することができない状態にあること)がいる場合に認められるが、大学の学費までは含まれておらず、また、子どもも途中で二十歳になる。そこで、養育費ではなく、子ども自身を申立人として、元夫に対する扶養料請求の調停を申し立てた。調停で家計状況や大学の学費について詳細な資料を提出し、元夫からは、大学の在学証明書を提出すればという条件付きで、子どもが大学を卒業するまでの間、月額5万円の扶養料を支払ってもらえることになった。

弁護士のコメント

・養育費は、本来的には未成年者の生活費ですので、子供が成人年齢に達した場合には

原則として養育費の支払義務を負わないということになりそうです。もっとも、成年年齢に達した場合であっても、親が子どもの生活費を負担すべき場合もあり得ます。その場合は、子ども自身が親に対して、扶養請求(として給付請求)をすることができます。

また、それとは別に、成年年齢に達しても自分で生活するができない子どもの生活費は同居する親が負担する以上、それとの均衡から、別居している親に対して、監護費用または、それに類する費用として請求することも可能です。この場合、例えば、大学に通学しているという場合は、大学での勉学のために働くことができず自力で生活を送ることが出来ないということが具体的に検討されます。そのため、本事案でも、大学の在学証明書が必要とされました。

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