大阪市 DV被害者と特別定額給付金(コロナウイルス)について
1 特別定額給付金は、令和2年4月27日に市区町村の住民基本台帳に記録されている方が支給対象となり、その申出期間は、同年4月24日から4月30日とされていました。また、給付の申請は世帯主が行い、世帯主が指定する口座に世帯構成員分の給付金が振り込まれます。しかし、配偶者からの暴力等(DV)により避難している方は、住民票を現在の住所に移していない場合があります。したがって、このままでは特別定額給付金を受け取ることができないことになりかねません。それどころか、世帯主=夫=DV加害者の場合、その人が、DV被害者たる妻や、妻とともに避難している子供の特別定額給付金の支給を受けて、それを取り込んでしまう危険もあります。更に言えば、特別定額給付金に託けて妻や子供に連絡を取ろうとしたり、面会を強いるようなこともあり得ます。そこで、配偶者からの暴力等を理由に避難している方で、令和2年4月27日以前に、現住所に住民票を移すことのできなかった方は、一定の手続きを行うことにより、世帯主でなくとも、同伴者(子供)の分を含めて特別定額給付金の申請を行い(申請先は、現在住んでいる市区町村となります)、給付金を受け取ることができます。また、この手続きを行った人とその同伴者(子供)分の特別定額給付金は、DV加害者である世帯主からの申請があっても、世帯主には支給されないとされています(なお、DVの被害者ではなく、単に夫婦仲が悪くなったので別居しているにすぎない場合は対象外となります。)
2 対象となる人
以下の①~③のいずれかに当てはまる人が対象となります。
①地方裁判所により、配偶者暴力防止法に基づく保護命令が出されていること
②婦人相談所による「証明書」又は、市区町村、民間支援団体等による「確認書」が出されていること
③令和2年4月28日以降に住民票を移し、住民基本台帳の閲覧制限等の「支援措置」の対象となっていること
3 申出手続
現在お住まいの市区町村(大阪市内に居住しているのであれば大阪市)の特別給付金担当窓口に「申出書」を郵送します(〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号大阪市市民局総務部定額給付金担当、電話06・6263・0568)。「申出書」は、市区町村窓口、婦人相談所、総務省のホームページ等から入手することができます。大阪市では各区役所保健センター及び住民情報担当窓口、大阪市役所4階市民局男女共同参画課で入手できます。連絡のとれる電話番号を記入することが必要となります。
4 「申出書」に添付する書類
下記のいずれかの書類を添付することが必要となります。
①婦人相談所等が発行する「証明書」 又は 市区町村、福祉事務所、民間支援団体等が発行する「確認書」
②保護命令決定書の謄本又は正本(写し可)(保護命令の申立てをした場合には、申立人や相手方は裁判所に赴いてそれぞれ別の機会に事情を聴かれますが、相手方が裁判所に呼び出されて事情を聴かれた日に、その場で裁判所から保護命令が出されます。申立人は、裁判所に保護命令決定書の謄本を申請し(決定書1枚ごとに150円の印紙が必要となります)、その交付を受けることができます。
なお、令和2年4月28日以降に住民票を移し、住民基本台帳の閲覧制限等の「支援措置」の対象となっている人は、その旨を申し出れば市区町村において確認がとれることから、上記書類の添付は必要ないとされています。
5 特別定額給付金の申請手続きは、申出手続きとは別に、後日送付される申請書により手続きを行う必要があります。
6 外国人の方も対象となります。もっとも、短期滞在者(観光で入国した人)
の方や不法滞在者の方は住民基本台帳に記録されませんので対象外となります。