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読書ノート(備忘録)の続き

(「中国の家族法」陳明侠著、黒木三郎監修、西村修次郎・塩谷弘康訳:敬文堂)
○1980年婚姻法
1 5つの原則(第2条)
①婚姻自由の原則
②一夫一婦制の原則
③男女平等の原則
④婦人・児童及び老人の合法的な権利・利益を保護する原則
⑤計画出産実行の原則
2 婚姻自由の原則
(1)意義
婚姻の自由とは、婚姻当事者が国家の法律に違反しないことを前提に、本人の自由意思に基づいて、自己の婚姻問題を自主的に決定する権限を有し、何人も制限を加えたり干渉等してはならないという建前
(2)根拠
婚姻関係は愛情を基礎とする結合である。愛し合うか否かは結婚当事者自身のみが決めることができ、何人も請負・代替・強制できない。
(3)内容
ア 結婚の自由(婚姻関係締結の自由)
結婚の自由を実行してこそ、男女双方は完全に自己の自由意思に基づいて配偶者を選択できるのであり、そうであるからこそ、結婚後に仲睦まじく幸福な家庭を築くことができる。
イ 離婚の自由(婚姻関係解消の自由)
離婚の自由を実行してこそ、確かに感情が既に破綻しており引き続き同居することに堪えられない夫婦に、苦痛な婚姻関係を解消させ、円満で幸福な家庭を改めて築かせることができる。
(4)婚姻の自由を保障するための建前
ア 請負・売買婚及びその他の婚姻の自由に干渉する行為の禁止
(ア)請負婚
第三者(父母も含めて)が婚姻自由の原則に違反して他人の婚姻を請け負い、強制する行為をいう。
(イ)売買婚
第三者(父母も含めて)が大量の財物を強要することを目的として、他人の婚姻を請け負い、強制する行為をいう。
(ウ)その他の婚姻の自由への干渉行為
請負・売買以外の婚姻の自由に違反する行為(主に現実生活の中になお存在する婚姻の自由に違反する各種各様の行為)
(具体例)
・父母の再婚に干渉
・男が女の家の一員になって住むことに干渉
・離婚の自由に干渉
・寡婦の再婚に干渉
イ 婚姻に名を借りて財物を強要することの禁止
女の側(女の側の父母を含む)が男の側に一定の財物を強要し、これを婚姻の条件とすることを禁止する。
3 一夫一婦制の原則
(1)意義
一男一女が夫婦として結合する婚姻制度
(2)内容
重婚・姦通・同棲の禁止
重婚:配偶者のある者が重ねて結婚する行為
姦通:男女の一方又は双方に配偶者があるのに、他人と秘密のうちに不法の異性関係を生じる行為
同棲:配偶者のある男女の一方又は双方が、他人と同居する行為
(3)姦淫・同棲等の不正常な男女の性的関係行為は、搾取階級の腐敗した思想が異性関係の上に反映したものである。
4 男女平等の原則
(1)意義
社会主義的婚姻家族制度と搾取階級的婚姻家族制度を区別するメルクマール
(2)概念
・男尊女卑は生産手段私有制及び階級的抑圧制度の産物である。社会及び家族における男女平等は、生産手段の私有制を消滅させ、生産手段の公有制を確立する社会主義社会においてのみ真に実現することができる。
(3)内容
ア 結婚・離婚分野での権利の平等
イ 家族関係分野における権利義務の平等
①姓名権、②人身の自由権、③居住権、④共有財産所有権、⑤遺産相続権⑥計画出産を実行する義務、⑦相互扶養の義務、⑧子女を扶養・教育する義務、⑨子女に扶養される権利
ウ その他性別の異なる家族成員の地位の平等
5 婦人・児童及び老人の合法的な権利・利益を保護する原則
(1)婦人の合法的な権利・利益を保護する原則
①婚姻の自由の保障
②男女双方は、いずれも相手方の家族成員になることができる
③夫婦間の相互扶養の義務
(2)児童の合法的な権利・利益を保護する原則
①父母、祖父母、外祖父母の子女に対する扶養・教育の義務に関する規定
②子女(婚内子、婚外子、養子女、継子女)は法律上一律平等
(3)老人の合法的な権利・利益を保護する原則
老人は、国家の独立・民族解放、社会主義建設事業のために困難な闘争を行った。老人は子女の発育・成長に対して、多大な精力と心血を注いできた。したがって、老人が社会の保護を受け、子女に尊敬され扶養されることは至極当然のことである。
6 計画出産実行の原則
(1)子供一人を提唱し奨励する
一人っ子家族に対する優遇策
・産休の延長、一人っ子費用の支給、託児所への入所、進学・住宅の配分等が
優先的に配慮される
(2)二人目に子供は厳しく抑制する
(3)多子を禁止し、処罰する。

監修

河合・藤井法律事務所

代表弁護士河合基裕

法律事務所に相談に来られる方は、思わぬトラブルに巻き込まれ、不安を抱えておられることと思います。当事務所では、ご相談者さまとの信頼関係を大切にし、ともによりよい解決を目指して参ります。 お力となれるよう精一杯、務めて参りますので、よろしくお願い申し上げます。

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